小祝さくらが語った日本で戦い続ける理由 「日本食最高」からまさか…爆笑の“小祝砲”も炸裂

今回の優勝会見でもやっぱり小祝さくらの天然発言が炸裂(撮影:上山敬太)

<アース・モンダミンカップ 最終日◇24日◇カメリアヒルズカントリークラブ(千葉県)◇6688ヤード・パー72>

期間中の雨の影響で月曜日まで続いた大会を制した小祝さくらが、優勝会見で“日本愛”を強調するシーンを何度も見ることになった。

今年は6月の「全米女子オープン」で9位とトップ10入り。上位10位タイまでが得られる来年の出場権を手にするなど、改めて米国ツアーでも十分に戦えそうな実力の高さを見せつけた。しかし、海外を主戦場にする意思については今も変わらず“皆無”。それはひとえに「日本が好き」だからだ。

会見では『日本ツアーで戦い続けるうえでのモチベーション』について問われたのだが、ここで「今、楽しみが食べ物しかなくて、毎日、夜ご飯を楽しみに頑張っていて、一番のモチベーションはご飯です。海外に行きたくない理由に食事というのもあって。食事の楽しみがないとテンションも上がらないし、『日本食最高だな』と思いながら、毎日食べています」と回答した。

ただ、ここから“天然砲”が炸裂。アース期間中にテンションが上がった食事を聞かれると、少し考えた後に「イタリア料理を食べたんですけど、すごい美味しいお店があって、毎日同じ料理を3回連続で食べました」。ほんのちょっと前の「日本食最高」という言葉からの“フリ・ボケ”で、会見場の爆笑を誘った。ちなみに、小祝をうならせたのは「チーズリゾットオムハヤシみたいなの」。これが優勝賞金5400万円を獲得するための活力になった。

8月には、“聖地”セント・アンドリュース(スコットランド)で行われるメジャー大会の全英女子オープン(AIG女子オープン)にも初めて挑戦。ただ、同じメジャーでも7月にフランスで行われる「アムンディ・エビアン選手権」は回避する。この“選択”の基準が「なんとなくですかね」というのも小祝らしい。「どっちにも行くという考え方もあると思うけど、全英だけでいいかなって。ハードスケジュールで大変。そんなに行くつもりもなかったので」。軸足はやはり日本に置いている。

アースと同週に行われた海外メジャー「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」終了後に、パリ五輪日本代表に笹生優花と山下美夢有が入ることが確実になった。特に山下は同大会で2位になったことで逆転し、五輪出場権を勝ちとった。この話題について振られた時も小祝は、「同じ日本ツアーで戦っていて、一番なじみのある美夢有ちゃんが行ってくれたらうれしいなと思って応援していました」と話したのだが、こんな部分からも“日本ツアー愛”を感じることができる。

ちなみに自身の五輪出場への意欲について聞かれた時には、「意外とあまりなくて…(代表枠の)2枠はすごく狭いなと感じましたし、日本を主戦場にしているからなかなか厳しいところもあって」と本音も。さらに4年後にリビエラCCが舞台になるロス五輪についても、「ゴルフをやってるかも分からないですけど…急に心変わりしない限りは(特に目指さない)」とほんわか口調ながらズバリと話す。

国内ツアーの主力が毎年、“最高峰”と呼ばれる舞台での活躍を目指し海を渡っているが、小祝のプレーはこれからも日本で堪能することができそうだ。(文・間宮輝憲)

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