今季2勝目小祝さくら 7番ロフト32度の軟鉄鍛造アイアンでドロー・フェードを打ち分けていた!

アイアンは軟鉄鍛造の『スリクソン ZX7 Mk II』ヘッドに、手元が軟らかい『N.S.PRO モーダス3プロト S』シャフトを採用

ツアー史上4度目の月曜決戦となった「アース・モンダミンカップ」を制した小祝さくら。今季2勝目を挙げた彼女のクラブには興味深い工夫が隠されている。今回は、彼女が好んで使用するアイアンの詳細をレポートしたい。

小祝は、5I~PWで軟鉄鍛造(タングステンニッケルを一部搭載)の小型ヘッド『スリクソン ZX7 Mk II』を使用。シャフトには『N.S.PRO モーダス3プロト S』を採用しているが、どこが気に入っているのだろうか?

「アイアンは小型ヘッドで重心距離が短いタイプ。2021年まではやややさしいアスリートモデル『スリクソンZX585』を使用していましたが、22年から『スリクソン ZX7 Mk II』に変えています。彼女はドロー・フェードを打ち分けたいので、クラブで勝手につかまってしまうと、ラインが出せなくなります。自分で弾道をコントロールしたいのでしょう。だから、重心距離が短いヘッドを使うのだと思います。また、7番32度とロフトが多いので、スピンが入りやすく、グリーンに止まりやすいのもメリットですね」(ダンロップスポーツツアーレップ)

兄弟モデルの『スリクソン ZX5 Mk II』だともう少しスピン量が減り、打ち出しの高さを確保しやすい。ただ、つかまりの良さもあるため、自分でフェースコントロールしたい小祝は、『スリクソン ZX7 Mk II』をチョイス。ドライバーにディープフェースの『スリクソン ZX7 Mk II』を選んでいることも同じ理由だという。

「アイアンシャフトの『N.S.PRO モーダス3プロト S』は、プロトタイプですが、おそらく手元が軟らかいタイプ。ドライバーシャフトの『テンセイプロホワイト1K 50S』も同じ元調子系なんです。先が勝手にしなり戻らないシャフトを使って、スイングの動きで球をつかまえて、弾道をコントロールしたいのだと思います。アイアンシャフトは以前『DG85』を使用していました。私の印象ですが、『N.S.PRO モーダス3プロト S』の方がややしっかり目でしなりが少ない。ヘッドが暴れずに左右の曲がり幅が少なくなったと思います」(ダンロップスポーツツアーレップ)

以前小祝に持ち球を聞いたら、「昔はドローでしたが、今は持ち球がなくて、ドロー・フェードと状況によって打ち分けています」と答えた。そんな彼女のショットマネジメントに応えられるギアがあるからこそ、今季2勝目につながったのだろう。

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