日経平均は続伸、終値で3万9000円台回復 バリュー株しっかり

Hiroko Hamada

[東京 25日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比368円50銭高の3万9173円15銭と、続伸して取引を終えた。前日の米国株市場でダウ工業株30種が底堅く推移した流れを引き継いでバリュー(割安)株が買われ、相場を支えた。プライム市場では8割超が値上がりするなど、しっかりした地合いが継続した。日経平均が終値で3万9000円台を回復するのは、11日以来。

日経平均は前営業日比29円高と小幅高でスタート。その後、小幅安に転じる場面もあったが、次第にプラス圏に再浮上した。前日の米ハイテク株安の流れで、指数寄与度の高い半導体株の一角は売られたが、バリュー株が堅調で相場を支えた。後場後半にかけては一段と買いが強まったほか、半導体株の下げ幅が一時縮小し、日経平均は410円高の3万9215円07銭で高値を付けた。

物色動向としては、保険や銀行などの上昇が目立ち、市場では「比較的PBR(株価純資産倍率)1倍割れの銘柄が多いセクターで、金利の動向というよりは割安感に着目した買いが入っているようだ」(国内証券・ストラテジスト)との見方が聞かれた。

いちよし証券の投資情報部・銘柄情報課課長、及川敬司氏は「日経平均の下値は順調に切り上がっており、基調はしっかりしている」と指摘。米金利動向に不透明感がある中でハイテク株の一角は弱含んでいるものの、「目先は(国内の)金利先高観が支えとなる金融セクターや、国内消費の改善期待が強い小売関連など、内需系が相場を支えるのではないか」という。

TOPIXは1.72%高の2787.37ポイントで取引を終了。プライム市場指数は前営業日比1.72%高の1434.68ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は3兆9594億4900万円だった。東証33業種では、全業種が値上がり。保険、輸送用機器、銀行が値上がり率上位に入った。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.34%高の647.30ポイントと、続伸した。

個別では、主力のトヨタ自動車が4%超高、SUBARU、ホンダがそれぞれ2%超高だった。為替の円安基調が続いていることなどが支援材料となった。

保険株では、MS&ADインシュアランスグループホールディングスが5%超高、東京海上ホールディングス、SOMPOホールディングスがそれぞれ4%超高だった。

一方、指数寄与度の高い東京エレクトロンは1%超安、ソフトバンクグループは小幅安だった。ディスコ、レーザーテックも軟調だった。

プライム市場の騰落数は、値上がり1411銘柄(85%)に対し、値下がりが204銘柄(12%)、変わらずが30銘柄(1%)だった。

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