盛岡出身の小原さん、5度目の南極行 世界最古級の氷取得に挑む

開発に関わった深層掘削ドリルの試験に臨む小原徳昭さん=24日、東京都立川市・国立極地研究所

 第66次南極地域観測隊の隊員が24日決定し、盛岡市出身の小原徳昭さん(59)=ロボティスタ=が夏隊員に選ばれた。5度目の隊参加で、今回初めて南極大陸ドームふじエリアに赴き、世界最古級の氷取得に取り組む。目指すは標高約3800メートル、氷点下数十度の極寒の地。小原さんは「南極での最後の仕事と思い、きれいな幕引きとしたい」と挑む。

 「データはばっちりだね」「上々だ」。24日、東京都立川市の国立極地研究所の超低温冷凍庫室。小原さんと盛岡一高の同級生でもある同研究所の菊池雅行助教(59)の2人がパソコン画面を見つめた。

 2人が取り組むのは、開発に関わった深層掘削ドリルに使う電装系の低温試験。3千メートル近い深さの氷を掘るドリルの電子部品が断熱できているかを調べる大切な工程だ。

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