「新居浜市職員が見た能登半島地震」復興半ば生々しい写真約100枚展示「日頃から備えを」【愛媛】

今年元旦に発生した能登半島地震の被災した光景を捉えた写真展が、愛媛県新居浜市で開かれています。撮影したのは石川県で支援活動にあたった新居浜市の職員。約100枚の写真が復興半ばの現地を生々しく伝えています。

倒壊したビルや住宅を捉えた写真。地盤沈下で大きな段差ができたところもあります。これらの写真が並んでいるのは能登半島地震の写真展。撮影したのは被災地支援で派遣された新居浜市の職員です。

新居浜市危機管理課・宇野久美子副課長:
「日頃からの備えの大切さというのを感じてもらって、みなさんが考える機会になったらと思って企画しました」

新居浜市は1月20日から今月5日にかけ、のべ29人の職員を石川に派遣。職員が業務のかたわら現地で撮影した約100枚の写真が展示されています。

被写体は様々。被害の様子を捉えたものや現地のトイレ事情を表わした一枚。中には派遣された職員の食事を記録した写真もありました。

議会事務局の徳永易丈議事課長は今年4月初旬に輪島市に派遣され、家屋の公費解体の申請の受付や相談などにあたりました。出勤前に市内を見て回り、能登半島地震の強い揺れを象徴する被害を写真におさめました。

議会事務局・徳永易丈議事課長:
「木造住宅は倒壊するのは古い建物の場合あるんですが、この鉄筋コンクリート製の頑丈な建物であってもこういう風に崩れるということを目の当たりにして写真を撮りました」

社会教育課の高橋靖副課長は今年3月中旬に現地入り。発災から2カ月経ってもインフラの復旧などが依然として進まない状況を目の当たりにしたといいます。

社会教育課・高橋靖副課長:
「市役所のすぐそばの大通りの信号機なんですけども。たくさんの人がたくさんの車が通っているにもかかわらず直せない。でもそこを通らないと生活ができない。市民の方もなかなか復旧してこないことに対して、体や心がしんどいという感じを窓口対応していて感じました」

市民環境部・小澤昇次危機管理監は新居浜市から珠洲市に貸し出されたトイレカーの移動作業を担当。改めてトイレの大切さを実感したといいます。

市民環境部・小澤昇次危機管理監:
「飯田小学校から正院小学校へのトイレカーの移動に行ったんですけども、飯田小学校を離れる時に子供たちがお別れの歌を歌ってくださって、学校を出る時には『トイレカーありがとう』と言ってくれて非常に役に立ったんだなと。やりがいがあるなと思いました」

また会場では、近い将来起こる南海トラフ地震に市民がどう備えるべきか、職員がメッセージを発信しています。

危機管理課・宇野久美子副課長:
「備えや耐震の大切さとか、大地震がもし新居浜で起こったら、本当にこういうことが起こるんだよという視線でこのロビー展を見ていただきたい」

「新居浜市の派遣職員が見た能登半島地震ロビー展」は市の消防防災合同庁舎で、7月12日まで開かれています。

#愛媛県 #新居浜市 #能登半島地震 #被災地 #写真 #展示会 #派遣 #職員 #防災 #イベント #南海トラフ #災害 #地震

© テレビ愛媛