群馬・高崎産メロン 試食会で「甘い」と好評、7月発売へ 市が障害者就労支援施設の開設目指す

ビニールハウス内では水耕栽培したメロンが頭上に実っている

 障害者の就労や社会参加の場として、メロンを水耕栽培する就労継続支援施設の開設を目指す群馬県高崎市は25日、同市倉渕町川浦の同施設で、試験栽培したメロンの試食会を開いた。住民ら約200人が初収穫した倉渕産のメロンを味わい、試験栽培中のビニールハウス内を見学した。メロンは7月から、高崎オーパと道の駅くらぶち小栗の里で試験的に販売を始める予定。

 1月から市職員が試験栽培を開始。この日は赤肉と青肉の2種類のメロンが振る舞われ、訪れた人たちは甘い香りを楽しみながら、舌鼓を打っていた。

 試食した富岡賢治市長は「収入が上がる物を生産しようと農業と連携した。おいしく、糖度がすばらしい。新しい名産品ができた」と実感を込める。同市倉渕町三ノ倉の新井一雄さん(82)、登代さん(75)夫妻は「果肉は甘く、ハウスの中はたくさん実っていて見事だった」と声をそろえた。

 ハウス内では、栽培槽から伸びた茎を頭上の栽培棚にはわせて成育しており、手が届く高さに直径15センチほどの実が並んでいる。収穫した実は1.5~2キロで、糖度は15~18度ほど。市によると、年間4千個ほどの収穫が見込めるという。価格は1個3千円程度を想定しているが、市場価格を見て今後決める。

 来月から10人程度を募集し、10月に開所して障害者の就労を始める。

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