6年連続賞金女王が「ゴルフ以外にできるものがない⁉ ゴルフは他の人よりちょっとうまいけど」レジェンド不動裕理と対談②【原田香里のゴルフ未来会議】

不動裕理(左)と原田香里(撮影:佐々木啓)

ゴルフを愛するみなさん、こんにちは。原田香里です。レジェンド、不動裕理さんとの対談2回目です。今回は、これまであまり明かされてこなかった不動さんの日常にも触れていきます。

■海外ツアーを経験して感じたこと

原田:日本では6年連続賞金女王(2000~2005年)と最強だった不動ちゃんだけど、海外についてはどうだったの?
不動:全英(「全英女子オープン」最高位は2008年の3位タイ)くらいですかね。
原田:どっぷり向こう(米国)のツアーっていうのは考えなかったの?
不動:あんまりなかったです。そんなに通用するって思わなかったから。
原田:そうなの? 私はちょびっと夢見たことあったけど。
不動:食われそう、みたいな感じがしましたよね。向こうのひとは本当にガツガツして、ピンしか見てないみたいなところがありますよね。オーラというか、雰囲気とかが。
原田:不動ちゃんがそんなこと思ったの?
不動:はい。
原田:確かに、林に入ってもそこからピンを狙ってくるあのゴルフはすごいよね。時期的にはアニカ(ソレンスタム)世代が強かった頃かな?
不動:そうですね。目がバキバキで怖かったです。トップはこんななんだ、って。
原田:あはははは。でも、不動ちゃんが行っていたらわからなかったんじゃないの?
不動:今みたいに(米ツアーが)身近に感じていたら違うのかもしれませんけど。

■6年連続“女王”になった自身へのご褒美とは?

原田:それは全然違うね。でも、日本では6年連続トップ(賞金女王)というすごい成績を残しているんだから。ああいうときはどんな気分だったの?
不動:気分って言うか、いつもと変わらないです。毎年毎年、満足満足。よく頑張った、って感じでしたね。
原田:頑張った自分へのご褒美はあったの?
不動:そのときはあんまりないです。ゴルフばっかりだから(気持ちに)余裕がないというか。オフは家から出ないし。
原田:そっか、家にいたいひとなんだね。基本的にずっと熊本におうちがあったんでしょう? シーズン中は必ず家に帰りたいタイプだった?
不動:そうです。毎週、帰るタイプ。家が私を待っている、って感じで。
原田:私も帰りたい派なんだけど、熊本だと大変じゃない、いつも帰るの?
不動:場所によっては福岡まで車で行って、そこに戻ってきて車で熊本に帰っていました。自分のベッドが気持ちいいんですよ。
原田:実家?
不動:そうです。家に帰ったら出ない(笑)。

■不動裕理は“インドア派”?

原田:私はシーズンオフ、年内はクラブをまったく握らないタイプだったんだけど、不動ちゃんは?
不動:私もです。いま休まないでいつ休むの? って。何もしないで家にいました。
原田:おうちで何してたの?
不動:テレビ見るか、本を読むか、お昼寝。
原田:お昼寝(笑)。そうか、ゴルフを始めたときみたいに(連載①参照)ごろごろする感じだね?
不動:はい。
原田:どんな本読むの?
不動:いろいろです。
原田:いまでも?
不動:いまでも読んでます。最近だんだん漫画に変わってきましたけど。
原田:電子書籍じゃなくて紙?
不動:紙(の本)はキリがないし、と思うんですけど…。電子書籍だと(読み返したいところに)戻れないんですよ。この辺だからって。
原田:うんうん。この辺だったな、って戻れないのわかる。電子書籍だと頭に入らない気がするよね。
不動:登場人物とか。
原田:それそれ。ところで、不動ちゃんは勉強できたひと?
不動:できないからゴルフだったんですよ。
原田:あ、ゴルフか勉強か、でゴルフにしたんだっけ(連載第1回参照)。でも、ゴルフで成績が出るひとは頭がいいのかなと思うんだけど。
不動:う~ん。ゴルフって経験で覚えられるところがあるから。
原田:確かにね。でもゴルフばかりの生活で「ゴルフもうイヤ」って思ったことはないの?
不動:よく考えるとゴルフ以外にできるものがない(一同大爆笑)。ゴルフなら他のひとよりちょっとうまいけど。
原田:ちょっとじゃないでしょ~。
不動:本当に他にできるものがないんですよ。ダサ子だし。
原田:ダサ子? そんなことないでしょ。
不動:ダサ子ですよ。いまもです。
原田:いやいや。きょうのブラウスもかわいいし。
不動:(照れくさそうに)きょうはちょっと当たりました。でも、原田さんがジャケット着てくるって言うから、考えちゃって、いまベッドの上が服でいっぱいです(笑)。
原田:あらあら。いろいろ考えてくれたのね。ごめんね~。

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