タイ経済、来年初めまでに潜在成長率を達成へ=中銀総裁補

Orathai Sriring Kitiphong Thaichareon

[バンコク 26日 ロイター] - タイ中央銀行のピティ総裁補は26日、タイ経済は年末か来年初めまでに潜在成長率で成長すると予想し、政策金利は中立的でインフレ目標を損なわないと語った。

中銀は今月12日、政府の利下げ要請にもかかわらず、4会合連続で政策金利を2.50%に据え置いた。金利水準は経済成長やインフレの見通しと一致しているとした。

ピティ氏は、現在の金利水準は中立的だが、中銀は必要に応じて金利を調整する用意があるとあらためて表明。「経済が大きく加速するプラスのショック、あるいは輸出が非常に落ち込むといったマイナスのショックがあれば、見直さなければならないだろう」と述べた。

次回の政策見直しは8月21日。

12日の中銀議事要旨によると、金融政策委員会はタイ経済へのリスクは下向きではなくなっていると評価したが、景気減速からの回復速度が業界によって異なる「K字型」の回復に懸念を示した。

ピティ氏は、第2・四半期は2%以上、第3・四半期は3%近く、第4・四半期は4%近い成長が見込まれると予想。第1・四半期の成長率は1.5%だった。

同氏はまた、金融政策は低インフレの原因でもなければ、家計債務問題を解決する手段でもないと述べ、タイは構造的な問題に対処し、新しい産業を導入する必要があると語った。

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