東北電力・樋口康二郎社長「女川原発2号機の運転再開は新たに生まれ変わる再出発」と株主総会で語る 原発再稼働の中止求める議案は否決 仙台

東北電力の株主総会が26日、仙台市内で開かれました。一部の株主から女川原発2号機の再稼働の中止を求める議案が提出されましたが、反対多数で否決されました。

東北電力本店で開かれた株主総会には、株主およそ200人が出席しました。樋口康二郎社長は、昨年度決算の経常利益が2919億円と過去最高になったことや、今年5月に女川原発2号機の安全対策工事が完了したことなどを報告しました。

東北電力 樋口康二郎社長: 「女川2号機の運転再開を新たに生まれ変わる再出発と位置づけており、安全確保を最優先に、地域の皆さんから理解をいただきながら、再稼働、安定運転の維持に向けて全力で取り組んでまいります」

その後、一部の株主から今年9月頃に予定されている女川原発2号機の再稼働について、中止を求める議案が共同で提出されました。

株主: 「賢明な選択として原発に依存しない社会を目指すべきです」

その理由として、今年1月に発生した能登半島地震で道路が寸断されたことから、女川原発の避難計画の見直しが必要などとしています。議案は採決の結果、反対多数で否決されました。

脱原発東北電力株主の会 篠原弘典代表: 「明確な安全性の保証という回答は返って来なかったと思っている。東北電力に安全性の確認を迫っていく行動も考えているので、まだ(やれることが)何もなくて再稼働ということではない」

このほか株主総会では、樋口社長ら取締役11人を再任用する議案などが可決されました。株主総会後の会見で、樋口社長は、女川2号機の再稼働の中止を求める議案が提出されたことについて、「原子力の必要性を訴求していきたい」と述べました。

東北電力 樋口康二郎社長: 「さまざまなご意見はございますが、安全性は大丈夫かなど心配の声はありますので、やはり安全対策ををしっかりと行い、電力の安定供給という意味でも原子力の必要性を訴求してまいりたい」

また、再稼働に必要な大規模訓練は予定されていた6月中の実施は難しいが、今年9月頃の再稼働の予定は変わらないとしています。

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