ECB、見通し通りなら徐々に政策緩和へ=伊中銀総裁

[ヘルシンキ 26日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのパネッタ・イタリア中銀総裁は26日、インフレ率の低下に伴いECBは徐々に金利を引き下げる可能性があると述べた。サービスコストが高止まりすることへの懸念は誇張されているとの見解を示した。

「現在のマクロ経済の状況は金融スタンスの正常化と合致している」とし、「ECBはこのプロセスを数週間前に正式に開始した。基本シナリオでは段階的かつスムーズに進めていく」と語った。

一部のECB当局者は7月の利下げは適切でないとの考えを示唆しているが、政策はデータ次第で会合ごとに決定することで一致しているため、そうした発言は控えるべきとした。

「われわれは対話においても慎重になり、暗黙的あるいは明示的な予測から生じ得る『安易な』フォワードガイダンスを避けるべきだ」と述べた。

サービスコストが高止まりすることへの懸念については「持続性は表面的なものだ。サービス部門のインフレ率は(製品よりも)遅れて上昇し始め、ピークを迎えるのも下がり始めるのも遅いという事実を反映している」と分析した。

「サービス部門(の価格)の粘着性は決して異常なものではないと信じる理由がある」と述べた。

そのためラストマイルと呼ばれる最後のインフレ圧力を解消するには、もう少しの辛抱が必要になるかもしれないと指摘した。

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