大谷翔平は「100 マイルを投げ続けることはできない」二刀流継続に米殿堂入りOBが持論!「支配力よりも健康が重要になる」

「二刀流復活」について、米大物解説者が見解を述べている。

アトランタ・ブレーブスなどで活躍し、通算213勝を挙げたジョン・スモルツ氏が、米放送局『FOX sports』のインタビューにおいて、今季よりロサンゼルス・ドジャースでプレーする大谷翔平の今後について語った。

ここまで、打者専念のシーズンを送っている大谷が驚異的な長打力をみせている点についてスモルツ氏は、「それほど驚いていない」と述べており、同メディアからの「二刀流に戻るべきか?」という質問に対しては「彼がそれを続けてくれることを願っている」と自身の想いを明かしたという。

その上で、スモルツ氏は「本当にそう思っているが、これだけは言っておきたい。彼はプレーを抑えなければならない。私の意見では、94 マイルのスライダーやスプリットフィンガー、100 マイルの速球を投げ続けることはできないと思っている」と持論を展開。

また、「何度も話してきたことだが、ERA(防御率)3.00でOKなのだ。ERA1.70である必要はないし、1試合に14人を三振させる必要もない」と続け、さらに「ある時点で、支配力よりも健康状態の方が重要になると思う。そして、その両方ができれば、それはすごいことではないだろうか?」とコンディション維持について言及している。

スモルツ氏は、大谷がドジャースとの間で過去に例のないほどの大型契約を結んだ点に触れ、また、2022年オフに5年契約でテキサス・レンジャーズ入りを果たすも翌シーズン序盤で右肘負傷により長期欠場となったジェイコブ・デグロムの例を振り返りながら、「すべてだとは言わないが、あのような契約を手にしたとき、健康体でいること以外に何が必要だろうか?」と主張。「報酬を得たら、最終的な目標はできるだけ多くの試合で投げ、できるだけ多くの試合に出場することだと思う」として、周囲から大きな期待をかけられる中でも、故障を避けることへの重要性を説いていた。

現在も投手復帰に向け、回復状況などが伝えられている大谷に対し、可能な限り万全の状態で長くプレーすることを求めているスモルツ氏。自身も20年以上に上るメジャーキャリアにおいて、肘の手術も経験しているだけに、現代のスタープレーヤーに向けられるその言葉にはさまざまな想いが込められていることは間違いない。

構成●THE DIGEST編集部

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