「抜けてくれという気持ちで走ったけど…」移籍即スタメンの西武・松原聖弥、ヒーローになり損ねる 2度の好機…今季初ドロー

延長12回2死一、二塁、相手の好守備に阻まれ左飛に倒れた西武・松原(撮影・冨永豊)

◆西武2―2日本ハム=延長12回(26日、大宮公園)

劇的な幕切れまであと一歩だった。延長12回2死一、二塁。巨人からトレードで移籍し、初出場した松原が左翼フェンス手前まで打球を飛ばしたが、日本ハム・五十幡の好捕に阻まれた。「前進守備だったので、抜けてくれという気持ちで走ってはいたんですけど…」。松原は天を仰いだ。

延長10回にも1死一、二塁のサヨナラ機があったが、松原が空振り三振。続く滝澤の左前打に対し、二塁走者の長谷川が三塁で止まれず刺されてしまった。三塁コーチャーがいったん回した後で止めた難しい場面で、渡辺監督代行は「ミスは出るもの。あれはしようがない」とかばった。

西武にとって今季68試合目で初のドロー。渡辺監督代行は「あそこまでいったら、やっぱり勝ちたかった。でもなんとか後半しのいで0点でいってくれた」と前を向く。約1カ月ぶりに先発した武内が初回に2失点した後8回途中まで踏ん張ると、連敗中は崩れがちだったリリーフ陣が無失点に抑えた。「こういうゲームをやっておけば、これからもっと良い試合ができる」と渡辺監督代行。7カードぶりのカード勝ち越しを浮上のきっかけにしたい。
(末継智章)

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