角田裕毅所属のRBがスペインGPの“パフォーマンス不足の原因”を特定!チームがアップデートを投入したフロア部分に損傷発見と専門メディア

F1の角田裕毅が所属するRBは、スペインGPにおける角田のマシンのパフォーマンス不足について、フロアの損傷が原因だと突き止めたと専門メディア『THE RACE』が報じた。

角田は今季開幕から着実にポイントを重ね、現在ランキング10位、コンストラクターズランキングでも6位につけている。そのような状況の中でRBは中団勢でのリードを保つためにスペインGPで大幅なアップデートを敢行した。

チームはシミュレーター上では明確な成果が出ているとしていたが、それまでの好調ぶりから一転、予選では両マシンQ1敗退、決勝でも角田19位、ダニエル・リカルド15位と苦しい週末となった。

その原因について、予選終了の時点では変更を加えたリアウイングにより得られるダウンフォースがコースに合わなかったこととされていた。しかしレース中の微調整でもグリップ不足が改善しなかった角田はレース後、「マシンのハンドリングは決して楽ではなかったし、何かがおかしかったので、起こったこと全てを分析し、オーストリアでより強くなって戻ってくるつもりです」と語り、原因についてはこれからチームと追究するとしていた。

同メディアによると、チームがマシンを調査した結果、問題がフロアのブラケット(接続部品)の損傷であることを突き止めたという。フロアは今回のアップデートで変更を加えた部分で、アップデートの影響かは不明だが、ダウンフォースに大きく関わる部分での損傷が原因であったことが判明した。

今週末に迫ったオーストリアGPはスプリントレースがある影響でフリー走行が1回のみ。マシンのパフォーマンスを改善したいチームにとっては苦しい状況だが、角田はRB公式のグランプリプレビューで「レッドブルファミリーのホームコースなので、良いパフォーマンスができることを願っている。フリー走行は1時間しかないが、なぜスペインであんなに苦しい時間を過ごしたのかを理解するために、みんながファクトリーで一生懸命働いているのは分かっているし、今週末にそれを挽回できることを願っている」と前を向く姿勢を見せた。

次戦含め、サマーブレイクまでの1か月に4レースが予定されており、修正にかけられる時間が少ない状況。今回の問題点特定、修正の効果がオーストリアGPから発揮されないとなるとより厳しい状況に追い込まれるだけにチームとしてはぜひ成功させたいところだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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