K―1アママスターズで全国へ 伊勢の井瀬さん「楽しみたい」 三重

【全国大会に向け「全力で楽しみたい」と意気込む井瀬さん=伊勢市で】

 【伊勢】「第65回K―1アマチュア全日本大会予選トーナメント」のマスターズ(40歳以上)70キロ以下の部で、三重県伊勢市二見町のアパレル会社経営井瀬智之さん(50)が優勝した。大会直前にたまたま受けた健康診断で、脳動脈瘤の疑いを指摘されながらも試合に挑み、全国大会出場権を獲得。「次は全国優勝を」と意気込む。

 大会は関西予選として、6月上旬に大阪府であった。井瀬さんは「試合は最後になるかもしれない。楽しもう」と迷うことなく出場。決勝戦で40代の選手と対戦して判定勝ちし、昨年に続き2年連続で全国出場を決めた。大会後に受けた精密検査で、脳内の血管の一部がこぶのように膨らむ脳動脈瘤と診断されたが、自覚症状はなく、定期的に検査しながら経過観察となり、8月に東京で開催される全国大会に向け、調整を続ける。

 井瀬さんは15年前、仕事が忙しく不規則な生活が続き、体重が100キロ超に。医者から注意を受け、ダイエットを目的に、ジムでキックボクシングの動きを取り入れたエクササイズを始め、1年ほどで約20キロの減量に成功。キックボクシングの選手クラスに移り、試合に出るようになった。「体が引き締まり、大会で勝ったり、自分の成長が楽しい」という。5年ほど前から、K―1アマチュア公認ジム「BFA―SEED」(明和町)所属の選手としてK―1大会に出場。アパレル店などを経営し、パーソナルトレーナーとしても活動しながら、毎日トレーニングに励む。

 井瀬さんは「身体的、年齢的に最後の挑戦になるかも。全国大会は、後悔のないよう準備し、何より試合を楽しみたい」と笑顔をみせた。

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