屋根の構造は絹織物をイメージ 群馬・敷島公園の新水泳場 28年オープン予定

敷島公園新水泳場の内観イメージ=県提供

 群馬県立敷島公園(前橋市)で県が整備を進める新水泳場について、県は27日、整備プランを発表した。木材のみでできた梁(はり)で屋根を支える純木造の構造が特徴で、50メートルの公認プールを備える屋内プールでは国内初となる。2028年11月の開業を予定している。

 屋根を支える構造は絹織物にちなんだ網状のデザインで、約1000立方メートルの県産木材を活用する。施設の内部や周辺に交流スペースを設け、公園全体に新たなにぎわいを創出する。イベントや教室を開催し、泳法の映像解析システムも備えて、国際基準に対応した選手の育成環境を整えるという。

 地上2階、地下1階で延べ床面積は約1万2550平方メートル。50メートルプールのほか、25メートルプール、観客席などで構成する。環境に配慮したエネルギー効率を重視した設計になるという。

 山本一太知事は27日の定例会見で、「非常にいい計画がまとまった。県民に長く愛され、世界に誇れる施設になるよう整備を進める」と語った。29年に開催される第83回国民スポーツ大会・第28回全国障害者スポーツ大会の会場として使われる見通し。

 県有施設では初となる、民間資金などを活用するPFI事業として整備、運営を行う。一般競争入札を行い、清水建設を代表とするグループが落札した。事業費は43年度末までに231億円を見込む。県は9月の県議会定例会で、契約などに関する議案を提出する予定。

敷島公園新水泳場の外観イメージ=県提供

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