「被災者の生活を次につなぐ手助けできた」 能登半島地震派遣の「福井DWAT」メンバーが活動報告

甚大な被害をもたらした能登半島地震から、7月1日で半年が経とうとしています。こうした中27日、現地で活動を終えた県災害派遣福祉チーム「福井DWAT」が、福井市内で活動報告会を行いました。

1月1日に発生したマグニチュード7.6の能登半島地震の爪痕は深く、石川県内の住宅被害は約8万4000棟に及んでいます。発災直後に16市町・約11万戸で断水していた水道は、早期復旧が難しい地域を除いて5月31日時点で解消されました。

その一方で、避難生活の長期化が懸念されていて、市や町が開いている一次避難所は6月25日時点で60カ所あり、合わせて約1000人の住民が避難生活を送っています。

このほか、旅館やホテルといった2次避難所などを合わせると、いまだ2200人余りの
被災者が家に帰ることができていません。能登半島地震による死者数は、災害関連死を含め299人に上っています。

こうした中、石川県から派遣要請を受け、1月から2月にかけて被災地の避難所へ出動した県災害派遣福祉チーム「福井DWAT」による活動報告会が、27日福井市内で行われました。

2021年に結成された「福井DWAT」は、県内の社会福祉施設などに勤務している福祉専門職で構成するチームで、現在104人が登録されています。能登半島地震では、3人1組で4日間現地入りし、被災地や避難所でお年寄りらの入浴やトイレの介助、困りごとの聴き取りといった活動に励みました。

会見では、福井DWATのチーム員で、きらめき福祉会の武澤良邦さんが「1.5次避難所でその後の生活につなげることができるような施設や、2次避難所に案内できるきっかけをつくったことが、一つの成果だった」と語りました。

県災害派遣福祉チームの事務局は、今回の活動内容をチームで共有し今後の活動の強化に務めたいとしています。

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