「特に地方には向いているのでは」 専門知識を持つ高度外国人材 人口減少で中小企業も活用

人口減少が進む中、外国人労働者は仕事の担い手として欠かせなくなっています。

そうしたなか、山梨県内の中小企業でも、大学を卒業して専門知識を持つような外国人労働者を採用する企業も出始めています。

北杜市小淵沢町で住宅の建築やリフォームなどを手掛ける「鈴建」

インド洋に浮かぶ島国スリランカ出身のイシャーラ ジャヤナトさん 29歳。
従業員7人のこの会社で去年11月から働いています。

鈴建 イシャーラ ジャヤナトさん: 「今は空き家修繕工事の台帳をつくっています」

イシャーラさんは高度外国人材と呼ばれる労働者。
高度外国人材とは技能実習生や特定技能とは異なり、大学などを卒業して高い技術・経験がある人たちのことです。

イシャーラさんはスリランカの大学で土木・建築などを学び、イギリスへの留学も経験。卒業後は母国で橋やビルの施工管理などの仕事に携わっていました。

鈴建 イシャーラ ジャヤナトさん: 「会社の内容も私の資格にあうから、この会社に入って良いと思った」

この日は解体予定の現場へ。

鈴建 イシャーラ ジャヤナトさん: 「洗面のところとかドアとか1つずつ写真を撮っていきます」

今は現場で使われる日本語の専門用語を学びながら、リフォームなど現場の作業工程の管理などの仕事を担っています。

鈴建 イシャーラ ジャヤナトさん: 「スリランカでは地震がないから基礎工事が違う。日本の場合は木造建物が多いから、それは今勉強している」

どのようにして採用にいたったのか・・・

鈴建 鈴木智恵社長: 「ずっと日本の方たちで探していたんですけど、場所的にも(採用が)難しいところがあったりする中で、産業支援機構さんの手伝いをいただいて」

橋渡し役をしたのが「県プロフェッショナル人材戦略拠点」。

山梨県プロフェッショナル人材戦略拠点 深沢正サブマネージャー: 「日本であれば、どこの地域でも良い会社があればいくというようなところがあるので、特に地方には向いているのではないかと思っています」

高度外国人材は日本人と同じ報酬で、在留管理上の優遇措置が与えられる特徴があります。

県内では施工管理や機械・電気設計など建設業や製造業でニーズが多いといい、今は外国人労働者に企業が選ばれる時代となっています。

鈴建 イシャーラ ジャヤナトさん: 「水もきれい、空気もきれい、それはスリランカの自然に似ている」 鈴建 鈴木智恵社長: 「似ているから好きって言って、ここ小淵沢を選んだんだよね」

鈴建 鈴木智恵社長: 「人口がだんだん減ってきている中で労働力から考えると、もっともっと、もしかしたら外国人の方たちが活躍するところが出てくるかなと思う」

イシャーラさんは今後、日本の建設や土木に関する資格をさらに取得したいと考えています。

鈴建 イシャーラ ジャヤナトさん: 「子どもの頃から日本の技術とか動画を見てきた。日本で、ずっと働きたいです」

県内でも人口減少が続く中、労働の担い手として外国人材が定着するか注目されます。

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