チーム打率12球団トップのソフトバンク 故障明けの宮城大弥を打ち崩せず 小久保裕紀監督「球数をあまり投げられないって言ってたけど…」

8回1死一、二塁、空振り三振に倒れベンチに戻る山川の奥で腕を組む小久保監督(撮影・永田浩)

◆オリックス3―1ソフトバンク(27日、京セラドーム大阪)

12球団トップのチーム打率2割6分1厘。強打を誇るソフトバンク打線をもってしても、オリックスの若きエースは簡単に打ち崩せない。故障で戦線離脱していた宮城大弥の50日ぶりとなる復帰登板で5回無失点に封じられては、試合の主導権を握れない。東浜巨が喫した初回の3失点が響き、引き分けを挟んだ連勝は4で止まった。

「宮城がね、球数をあまり投げられないって言ってたけど、80球くらいまでいったもんね。初回の3点はちょっと重たかったですね」

小久保裕紀監督は、淡々と試合を振り返った。宮城の前に5回まで2安打、6三振を喫した。昨季まで3年連続2桁勝利、昨年のWBC日本代表、そして今季の開幕投手。実績十分の左腕は、そうそう簡単に攻略はできなかった。

これで勢いをそがれたのか、相手が継投に入った6回以降も、プロ野球タイ記録のデビューから22試合連続無失点中だった古田島成龍から8回に1点を返し、新記録達成を阻止するのがやっと。今月ノーアーチの4番山川穂高は、6回1死一塁で二ゴロ併殺、2点を追う8回も1死一、二塁と、本塁打なら逆転の場面で3球三振。その後2死満塁まで追い詰めながらも、正木智也は左飛に終わり「よくつないで(あと)1本というところまで行きましたけどね。そんなに甘くないです」と小久保監督。それでも貯金25、2位ロッテに10.5ゲーム差と、首位の座はびくともしない今季20敗目。こんな日もある、としたものだ。

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