フードバンクさがにコメ300キロ 栗林米穀(佐賀市)「少しでも支えに」 ひとり親家庭など50世帯へ

栗林爽一朗取締役(右)からコメを受け取る干潟由美子理事長=佐賀市の栗林米穀

 昨夏の猛暑の影響などでコメの価格が上昇する中、生活に困る人たちを支援するNPO法人「フードバンクさが」(佐賀市、干潟由美子理事長)に27日、栗林米穀(佐賀市北川副町)がコメ300キロを寄付した。滞っていたひとり親家庭など50世帯への配布に充てる。

 フードバンクさがでは、佐賀市内の六つの協力団体が連携し、ひとり親家庭や外国籍の子の家庭などに2021年から1世帯当たり米5キロなどを毎月届けている。

 これまで農家などからコメが寄せられていたが、市場価格の値上がりや品薄感からか、5月末から途絶え、6月はまだ配布できていない。子ども食堂などにも申し出があればコメを提供しているが、要望する量に応えられていないという。

 栗林米穀はコメの寄付だけでなく、フードバンクに寄せられたコメの精米などでも支援してきた。コメの市場価格が上がっていることから寄付を申し出た。

 同社の栗林爽一朗取締役は「いい時ばかりでなく、そうでない時こそ、支援が必要だと考えている。物価高で食品全体の価格が上昇している。コメは食の根幹。少しでも支えになれば」と話す。贈呈式で干潟理事長は「子どもが大きく育つまでの間、皆さんの支援で子どもたちを笑顔にしていければ」と感謝を述べた。(福本真理)

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