イスラエル軍がガザ市近郊とラファで攻撃、食糧事情厳しさ続く

Nidal al-Mughrabi

[カイロ 27日 ロイター] - イスラエル軍は27日、パレスチナ自治区ガザ北部のガザ市近郊に部隊を突入させ、住民に南部へ移動するよう指示した。一方でガザ最南部ラファへの空爆も実施し、イスラム組織ハマスに対する軍事作戦が最終段階に入ったとしている。

ガザ市近郊の住民らの話では、前日に空爆があった後、突然戦車が接近する音が鳴り響き、無人機による攻撃も行われたもよう。

一方、ガザの食料事情の厳しさは続いている。北部のカマルアドワン病院では26日、新たに女児1人が死亡。これで栄養不良や脱水症状で死亡した子どもは計31人に上った、とガザの保健当局者が明らかにした。

イスラエルは、同国がガザに飢餓をもたらしているとの見方を否定し、支援機関の配給に問題があるとともに、ハマスが物資を流用しているためだと主張している。

食糧事情については、約50万人が食料確保の面で「破滅的」な事態に直面しているとの指摘も出ている。

こうした中で米国を訪れたイスラエルのガラント国防相は26日、自身が提案したガザの戦闘終了後の統治計画を話し合っていると明らかにした。

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