海星・増地「春の悔しさ晴らす」 夏の高校野球三重大会、2メートルの長身右腕

【増地咲乃介(海星)】

 夏の甲子園切符を懸けた全国高校野球選手権三重大会が7月5日、開幕する。ノーシードから平成10年以来の夏の頂点を目指す海星(四日市市)。キーマンの1人が、この春急成長した超大型右腕の3年生増地咲乃介だ。

 直球は最速135キロにとどまるが、2メートルの長身から投げ下ろす角度のあるボールで、GW前後、星稜(石川)などの強豪の胸を借りた練習試合で好投している。

 鈴鹿市立創徳中に入学して間もない時期身長は既に180センチ台。高校入学後も伸びていたため、じっくりとした体作りに着手する時期が遅れた。

 2年の後半から、ようやく本格的なトレーニングが始まった。落差のある変化球で空振りが取れる上、トレーニングの成果で、直球の球威も増した。

 現在は、安定感が持ち味の同学年の豊田捷人らと先発陣の一角を占める。夏の県大会のシードを懸けたこの春の県大会出場を19年ぶりに逃した屈辱をバネに、「春の悔しさを晴らしたい」と話している。

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