重伝建の商家を体感できる 群馬・桐生市のまちなか交流館 7月9日オープン

明治初期の建物を改修した「まちなか交流館」

 国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に選定されている群馬県桐生市本町1丁目に、市が整備してきた公開活用施設「まちなか交流館」の内覧会が27日、開かれた。表通りに面した店舗に住居や蔵が連なり、織物業で栄えた重伝建の商家の特徴を体感できる施設となる。選定から12年を迎える7月9日に開館する。

 交流館は織物業を営んだ真尾家の明治初期の建物を改修。瓦ぶきの木造2階建てで、延べ床面積は324平方メートル。元の建材を極力残して改修したため天井や柱に風合いがあり、往時の面影を感じられる。

 入り口直ぐの店舗部分だった座敷には、重伝建について説明するパネルや映像資料を設けた。住民やまちづくり団体の会議などで利用できる会議室と奥座敷があるほか、蔵には真尾家の家財道具を展示した。開館記念として重伝建の代表的建造物を紹介する写真や資料を掲示している。

 市日本遺産活用室は「これまで重伝建に常時見学できる施設はなく、目で見て建物の特徴を理解できる」としている。

 職員が常駐し、交流館や重伝建に関する案内などをする。見学無料で、火曜休館。

重伝建の建物を紹介する資料が掲示された館内

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