岩手県庁舎、内丸地区を軸に検討へ 年度内に整備の方向性

 岩手県は、老朽化が進む県庁舎について、本年度内に整備地区を含む「庁舎のあり方報告書(仮称)」をまとめる。建て替えか改修かの方向性も併せて盛り込む。盛岡市の新庁舎の建設候補地は内丸地区が有力となる中、県の有識者懇談会(座長・南正昭岩手大教授)からは行政機関の集約を求める声が多く、県庁舎は内丸地区を軸に検討が進みそうだ。

 県は「一部建て替え」「全て建て替え」「改修のみ実施」の3パターンについて、50年間にかかるコストの試算を進めている。県庁舎の在り方を議論する有識者懇談会(2023年設置)の7月会合に試算を示し、庁舎の規模や整備地区について議論する見通し。3月の報告書骨子案では、移転した場合の概算事業費も示していた。

 懇談会の意見を踏まえて報告書を取りまとめ、25年度に財源を含めた整備スケジュールや整備手法、庁舎規模などを盛り込んだ基本構想と基本計画の策定に着手する。

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