シニア教員と地域つなぐPF 岩手大退職した有志が立ち上げ

 

 岩手大を退職した教員有志が、自らの専門性を岩手県内の教育や地域社会、企業活動に役立ててもらおうと「シニアエキスパートいわて」を立ち上げた。専門家の知見を得たい県民と、知識や経験を生かしたいシニア人材を結びつけるプラットフォーム(PF)。地域講座への講師派遣や自治体の専門委員、企業アドバイザーなどを想定する。他大学や高校の退職者らにも参加を呼びかける方向で、現役世代が減少する社会の新たな地域活性化策として注目される。

 PFは岩手大副学長を今春退任した藤代博之名誉教授(67)=材料科学、半導体・超電導理工学=が代表を務め、同大を退職した13人が登録する。会員の専門は食品化学、栄養科学、調理科学、英語文学、文化記号論、森林科学、機械工学、ドローン活用、復興政策など多彩で、提供可能な分野をホームページ(HP)で公開している。

 想定する活動は▽地域活動や教養講座への専門講師派遣▽自治体の専門委員▽企業の専門的アドバイザー▽高校の総合的学習や探究の時間の支援-など。事務局が地域団体などからのニーズを受けてマッチングを図り、期間や費用などは当事者間で交渉してもらう。

© 株式会社岩手日報社