住職が熱湯の中に… 那須塩原の金乗院で「火まつり」 迫力の荒行、無病息災祈る

参拝者が見守る中、釜の湯に入り経を唱える長浜住職=28日午前11時35分、那須塩原市沼野田和

 荒行で無病息災などを祈る「火まつり」が28日、栃木県那須塩原市沼野田和の那須波切不動尊金乗院(こんじょういん)で行われ、小雨が降る中、約300人の参拝者らが迫力ある儀式に見入った。

 長浜大法(ながはまだいほう)住職(67)や県外の修験者8人がおのや弓などを用いた清めの儀式を行った。その後、高さ約2.7メートルの護摩壇に火を付けると、周囲は瞬く間に熱気に包まれた。

 長浜住職が熱した湯の中に入り、経を唱える「湯加持」では、参拝者から拍手が送られた。火伏せした護摩壇を素足で歩く「火渡り」は、修験者らに続き檀家(だんか)や参拝者も行い、家内安全などを祈った。

 友人5人と訪れた同市南赤田、会社員渡辺春香(わたなべはるか)さん(39)は「初めて訪れたが迫力があり感動した。火渡りで悪い気が落ちた気がする」と話した。

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