旧統一教会の参加巡り「参加条件」を新設…「単に広告や企業・団体PRが目的の踊り連は参加を断る」 鹿児島の一大イベント「おはら祭」 過去参加団体への案内文発送も取りやめ

〈資料写真〉2023年のおはら祭でそろいの法被を着て踊る「世界平和統一家庭連合」の踊り連=鹿児島市

 おはら祭振興会(会長・下鶴隆央鹿児島市長)の総会が28日、市役所であり、2024年の開催日を11月2、3日と決め、今回から踊り連に参加条件を新設、団体を審査することが報告された。これまで実施していた過去の参加団体への案内文送付は取りやめた上で、広く参加を呼びかけるため、募集期間を7月1日~8月31日の2カ月間に延長した。

 参加条件の新設は、昨年の祭りに世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が参加し、事務局の市に多数の抗議が寄せられたことを受けての対応。

 新たに作成した参加の手引きには、祭り開催に支障をきたすなど振興会が参加がふさわしくないと判断した場合のほか、暴力団や反社会的団体、単に広告や企業・団体PRが目的の踊り連の参加を断るなど7項目を明記している。

 下鶴市長は「昨年、市民からさまざまな意見が寄せられた。価値観が多様化していることもあり、総踊り参加に一定の規約を設けた」と説明。参加の可否については「規約に基づいて振興会で判断する」と述べた。

 2日が夜祭り、3日が本祭りとなる。観覧者の入場制限はしない。踊りゾーンは高見馬場、いづろ、桟橋通りを結ぶ電車通り約1480メートル。総踊りは夜祭りと本祭りの1、3部で実施。それぞれ8000人を上限とし、超える場合は先着順。1連200人まで。

 市ホームページから申込書をダウンロードし、ファクスで申し込む。問い合わせは振興会事務局(市観光振興課内)=099(216)1327。

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