【EURO2024】「うろつくおばあちゃんのよう」と酷評された選手も…大会の期待外れイレブンを英専門メディア選定! フォデンを抑えて選出された仏アタッカーは?

EURO2024はグループリーグが終了。このファーストラウンドでの36試合で奮闘した選手の中には、期待通りのプレーを披露してチームに貢献した者がいる一方で、見る者に失望を与えた者も少なくない。

失意のまますでに開催国ドイツを後にした選手、あるいは今後の決勝トーナメントでの巻き返しを誓う選手に注目した英国のサッカー専門メディア『Football365』は、今大会グループにおける「期待外れイレブン」を選定し、以下のように発表している。

GK:アンドニー・ルニン(ウクライナ)
RB:ティモシー・カスターニュ(ベルギー)
CB:ヴィリ・オルバン(ハンガリー)
CB:ヨシュコ・グバルディオル(クロアチア)
FB:フェデリコ・ディ・マルコ(イタリア)
CM:セルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチ(セルビア)
CM:ドミニク・ソボスライ(ハンガリー)
AM:アントワーヌ・グリーズマン(フランス)
RM:ウスマン・デンベレ(フランス)
LW:ラファエウ・レオン(ポルトガル)
ST:ハリー・ケイン(イングランド)

まず2023-24シーズンはレアル・マドリーで高評価を得たウクライナの守護神ルニンは、初戦ルーマニア戦(0-3)における最初の2失点での拙守により、「彼にとって忘れたい午後」(同メディア)に。ベルギーのカスターニュは8回のボールロスト、6回のデュエルで全敗という酷いスタッツの他、攻撃でも目立った活躍がなく、以降の試合でも「大きな変化はなし」。

ハンガリーのオルバンについては、「クラブでの活躍により、もっと期待されていたが、母国代表としては平均以下の出来だった」という。カタール・ワールドカップでは絶賛されたグバルディオルも、「アルバニア戦ではヘッドライトに照らされた鹿のよう見え、あまり良い印象はなし」と酷評。イタリアのディ・マルコの場合、アルバニア戦(2-1)で大会最速得点を自身のスローインにより相手に献上したことが何よりも汚点となった。

昨夏にサウジアラビアにプレーの場を移して世界に驚きを提供したミリンコビッチ=サビッチは、傑出した活躍を見せたエヌゴロ・カンテ(フランス)のように今回のドイツでは「印象に残らなかった」。ただ、同メディアは「セルビアはスター選手が誰も活躍できなかった」とも綴っている。リバプールMFソボスライも「3試合とも残念なパフォーマンス」に終わり、「ハンガリーが今後番狂わせを起こしたいなら、ここまでダメだったキャプテンが劇的に復調して活躍する必要がある」と指摘している。
フランスのグリーズマンは「驚くほどプレーが悪かった」ということで、イングランドのフィル・フォデンを抑えての選出に……。彼のチームメイトであるデンベレもポーランド戦(1-1)では先制のPKを獲得したが、「パリ・サンジェルマンの選手にはかなり失望させられた」と断じた。
もうひとりのウィング、ポルトガルのレオンはプレーの悪さだけでなく、シミュレーションによる警告2回で第3戦出場停止を科せられ、「彼ほど期待外れのスターはいなかった」。そして最後に、イングランドのエースでブンデスリーガの得点王でもあるケインは「プレスでは効果がなく、ファイナルサードで存在感なし。スロベニア戦では『カーブーツセールでうろつくおばあちゃん』のようだった」との表現で酷評されている。

ちなみに、イタリアの大手スポーツ紙『Gazzetta dello Sport』は選手側の視点に立ち、戦前に高い評価を受け、期待されていたにもかかわらず、ここまで満足に出場機会を得られていない選手を「失望を味わったスターたち。主役になり損ねた者の物語」と題した記事で紹介。その顔ぶれは以下の通りである(括弧内は出場試合数・合計出場時間)。

シモン・ケアー(デンマーク/DF/出場なし)
バンジャマン・パバール(フランス/DF/出場なし)
ジョアン・フェリックス(ポルトガル/FW/1試合・90分)
シャルル・デ・ケテラーレ(ベルギー/FW/出場なし)
コール・パルマー(イングランド/MF/1試合・19分)
マタイス・デ・リフト(オランダ/DF/出場なし)
ロイス・オペンダ(ベルギー/FW/2試合・51分)
ラザール・サマルジッチ(セルビア/MF/2試合・53分)
キングスレー・コマン(フランス/FW/1試合・15分)
トーマス・ミュラー(ドイツ/FW/1試合・17分)
エドゥアルド・カマビンガ(フランス/MF/2試合・48分)

構成●THE DIGEST編集部

© 日本スポーツ企画出版社