悲願の初Vへ安田祐香が暫定4位浮上 2週連続の奮闘も「優勝は目指しますけど」安田の追い求めるものとは?

 1番、ティーショットを打つ安田祐香(撮影・伊藤笙子)

 「女子ゴルフ・資生堂レディース・第3日」(29日、戸塚CC西C=パー72)

 28日に雨天中止となった第2ラウンドが行われ、17位から出た安田祐香(23)=NEC=が、5バーディー、1ボギーの68をマーク。通算6アンダーで、ホールアウト時点では暫定4位に浮上した。

 今季自己最高の2位と健闘した前週のアース・モンダミン・カップに続き、今週も調子良くスコアをまとめた。前半でスコアを一つ伸ばして折り返すと、後半は11番で3メートル、12番は10メートルのバーディーパットを沈めると、16番パー5は深いラフからの3打目を30センチにピタリとつけた。

 ラウンドを振り返り、「すごく調子が良いとかではないけど、うまくまとめられているのは全体的に良いと思う」と納得の表情。この2週間は特にパターが好調で、3、4月からスタンスを狭くしているが、ここにきて「しっかりミートができている気がする」とハマっている。

 昨季はメルセデス・ランキング35位で初シードを獲得。古江彩佳、西村優菜らと同じプラチナ世代として、プロ転向後はかならずしも順風満帆ではなかったが、着実に階段を昇っている。前週の高額賞金大会2位で、平場の優勝以上となる2640万円もの賞金も手に入った。「こんなにお金をもらうことが初めてだったので。あとは単独2位でポイントもしっかりもらえて」と喜びも口にした。

 ただ、あとは悲願の初優勝が欲しいかと問えば、答えは単純ではない。「常に安定したプレーをしたい。きょうも結構(ショットが)散っていた。優勝は目指しますけど、自分のやりたいゴルフができたら」と話す。安田の“やりたいゴルフ”の究極の形は「ミスがないゴルフ。特にショット」。それでも、ゴルフにはミスが付きもの。「大きなミスにつながらないゴルフをしたい」と追い求めるプレーで、初タイトルをつかみたい。

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