「明るい世界になって」 長崎県内の小中学生 「平和の灯」キャンドル作り

平和の思いをキャンドルに描く児童=長崎市立高尾小

 平和への願いを込めたキャンドルに火をともし、原爆犠牲者に祈りをささげる「平和の灯」に向けて、長崎県内の小中学生らがキャンドル作りを進めている。
 平和の灯は長崎市被爆継承課などでつくる実行委員会が、被爆50年の1995年から毎年開催。秋にも平和を考えてもらおうと、3年前から国連が定める「国際平和デー」(9月21日)に合わせて開いている。今年は9月28日、同市松山町の爆心地公園で、黙とうやキャンドルの点灯、平和をテーマにしたコンサートを行う。
 95年当時、キャンドルは既製品を使用していたが、2000年に市内の小学校で作り始めたことをきっかけに、参加者が増えていった。
 28日、同市高尾町の市立高尾小(原口徹弥校長、406人)の5年生がキャンドル作りに挑戦した。空の牛乳パックに溶かしたろうを入れ、同じ方向に転がしながら冷ますと、直方体のキャンドルが完成。クレヨンや油性ペンで「平和」「みんな仲良し」などのメッセージを記し、地球や折り鶴のイラストで彩った。
 初めてキャンドルを作った箱崎未空さん(10)は、平等な世界をイメージしてハトや太陽を描いた。箱崎さんは「差別や戦争がない、明るい世界になってほしい」と願いを込めた。

© 株式会社長崎新聞社