【ルール解説】何を勘違い?巨人戦で投手交代巡り審判が混乱連発の珍事 新井監督も背中を叩いて審判励ます

 6回、審判は杉内コーチ(中央右)がベンチに戻ったものと勘違い(撮影・佐藤厚)

 「巨人-広島」(30日、東京ドーム)

 巨人の投手交代を巡り、審判団が混乱を連発した。

 勘違い連発で場内を騒然させた審判団に対し、両軍監督も苦笑い。七回の投手交代の際には新井監督が山路球審の背中をたたく様子もあった。

 1度目は六回2死二、三塁で高梨を代えようと阿部監督が交代を告げたが、審判団がすぐに認めず。協議後、責任審判の川口審判員は「お待たせして申し訳ありません。ピッチャー交代させられないと勘違いしましたが、ピッチングコーチが帰ってないので交代させることができますので、ピッチャー交代致します」と説明した。

 また、七回には広島の攻撃で代打・大盛が登場。阿部監督は船迫から中川の交代を告げたが、山路球審がすぐに認めず。だが、再び阿部監督の元へ戻り交代を認めた。阿部監督は球審の肩をたたいて苦笑いしていた。

 投手交代を巡っては今季、中日が投手コーチがファウルラインをまたいでベンチへ戻ってしまい、認められない試合もあった。

 【野球規則】

 5.10(l)【注2】監督(またはコーチ)が投手のもとへ行った後、ファウルラインを越えて引き上げたら、その投手は、そのときの打者がアウトになるか、走者になるか、または攻守交代になるまで投球した後でなければ退くことはできない。ただし、その打者に代打者が出た場合は、この限りではない。

 5.10(i)すでに試合に出場している投手がイニングの初めにファウルラインを越えてしまえば、その投手は、第1打者がアウトになるかあるいは一塁に達するまで、投球する義務がある。ただし、その打者に代打者が出た場合、またはその投手が負傷または病気のために、投球が不可能になったと球審が認めた場合を除く。

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