広島・会沢 不敗神話だ!打点挙げれば6戦6勝 大瀬良ノーノーに続き森下マダックス「キャッチャーは勝たないと」

 6回、会沢は左前に2点打を放つ(撮影・市尻達拡)

 「広島3-0ヤクルト」(25日、マツダスタジアム)

 隙を逃さず、一気に攻めた。スタンドの熱気を肌で感じながら、広島・会沢翼捕手が塁上で手を叩く。価値ある2点適時打で、試合の主導権をグッと引き寄せた。

 六回2死一、二塁で二俣の打ち上げた打球を遊撃・長岡が落球。ラッキーな形で1点を先制すると、なおも2死二、三塁で左前へ運び2人の走者をかえした。

 本来なら無得点で攻撃が終わっていたシーン。「バッテリー心理も考えた。あそこは(相手にとって)嫌な雰囲気だったし打てて良かったです」と振り返った。カウント2-2から高橋の内角高め直球に鋭く反応し、新井監督も「根性で持っていきましたね。まだまだ力ありますね」と称賛を惜しまなかった。

 適時打は5月29日・オリックス戦以来。これで今季、会沢が打点を挙げるとチームは6勝無敗となった。捕手としては奮闘を続ける森下を好リード。スタメンマスクをかぶる試合は毎日ではないが、限られた出番で発揮する存在感はやはり頼もしい。「やっぱりキャッチャーは勝たないといけないと思っているから」とブレない思いがある。

 今季は6月7日のロッテ戦で、大瀬良がノーヒットノーランを達成した試合でも女房役を務めた。「今日の暢仁しかり、大地(大瀬良)もしかり僕は逆に感謝しています。(試合に)出ていない時でも色んなアドバイスをしてあげようと思っている。それが僕の仕事」と会沢。献身的な姿勢を貫き、チームを支える。

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