トヨタ「レクサス」と越前和紙がコラボ…イタリア・ミラノ、世界最大規模のデザイン祭典で展示 福井県越前市の杉原商店が製作

ミラノデザインウィークで採用された越前和紙の試作品=福井県越前市不老町の杉原商店

 今春イタリアのミラノで開かれた世界最大規模のデザインの祭典「ミラノデザインウィーク」で、トヨタ自動車の高級ブランド「レクサス」展示スペースの演出に、越前和紙企画製造販売の杉原商店(福井県越前市不老町、杉原吉直社長)の越前和紙が採用された。縦4メートル、横1.3メートルの巨大な越前和紙30枚をスクリーンに見立てて、光の色合いで時の移ろいを表現。柔らかな明かりが広がり、越前和紙の美しさにも多くの注目が集まっていた。

 「ミラノデザインウィーク」は世界35カ国から1900以上の出展があった国際家具見本市「ミラノサローネ」と、自動車メーカーやファッションブランドなどの企業、団体約800ブランドが出展した「フオリサローネ」の総称で、今年は4月16~21日に開催。各社が独創性をアピールする展示を行い、世界各国から37万人以上が訪れた。

 レクサスの展示会場のコンセプトは「タイム」で、未来への無限の可能性、伝統的な職人技術と最先端テクノロジーの融合といったメッセージが込められたという。1500年以上の歴史を誇る越前和紙と、日本の伝統素材や巧の技によって未来に向かうとするレクサスの考えが合致し、タイアップが実現した。

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