俳優・市原隼人が「やるつもりなかったんです(笑)」と振り返るも、川崎サポーターから“水をぶっかけられた”深いワケ…「こんなにも郷土愛に恵まれた場所はなかなかない」と川崎愛明かす

川崎愛を明かした俳優・市原隼人 撮影:中地拓也

6月29日、U等々力で大きな話題となったのが俳優・市原隼人だ。その市原が、川崎市へ、そして川崎フロンターレへの愛を明かした。

この日、U等々力がある武蔵小杉エリアは熱気に満ち溢れていた。というのも、川崎市市制100周年を記念した記念イベント「かわさき飛躍祭」が行われ、その一環として音楽フェス「かわさき100フェス」も開催。J1リーグ第21節である川崎フロンターレとサンフレッチェ広島との一戦も、川崎市制100周年記念マッチと位置付けられた。

そんな中で、空では航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」が展示飛行を行ったが、地上では俳優・市原隼人が盛り上げた。川崎と広島の試合前に始球式で川崎市出身の市原が豪快な市民の歌を斉唱、続けて、華麗なキックを見せると、そのまま熱いサポーターが集まるGゾーンへと一目散にダッシュ。そして、サポーターから巨大バケツごと水を浴びせかけられた。

まさかの水浸しに市原は、「いや、やるつもりなかったんです(笑)」と笑ってみせるが、観客席の熱気がその漢気をくすぐったという。

「15年前にも始球式を務めさせていただいたのですが、その時の僕はすごく若くてやんちゃだったので、ガツガツとノープランで始球式を行ったんです。それを気に入ってもらえたので、じゃあやるしかないなと。本当に今日も忘れられない日を過ごさせていただきました」

■「川崎フロンターレは僕の憧れです」

川崎市出身の市原にとって、フロンターレは常に憧憬の中にある。「川崎フロンターレは僕の憧れです。こんなにも地元の方々の声援を受けて懸命に努力されているチームはなかなかありませんので本当に尊敬しています」と語るほど。

そもそも、「川崎がなければ今の僕の湧いてくる情熱や“なんとしてもやり遂げたい”という思いもなかった」と明かす。そして、「母がすごく厳しく、とにかくいろんなことを怒られながら育った」と幼少期を振り返る市原は、「いろんな記憶があるんです。地元には」とも続ける。

「細かいこと、しゃべり方ひとつにしても、人さまに対する態度でも、物事に対する向き合い方も、母を思い出すんです、川崎という場所は。これからもここに帰ってきたら、子どものような気持ちになれて、実は少し甘えているのですが、そんな場所があるからこそ外に出て頑張れるので、いつまでも川崎に戻ってきたいです」

1987年に川崎市で生まれ、芸能界で顕著な活躍を見せる市原だが、「こんなにも郷土愛に恵まれた、育まれた場所はなかなかない」と、37歳になった今も地元愛にあふれている。川崎市出身の誇りとフロンターレへの憧れを胸に、市原は今日も多くの人の憂鬱を吹き飛ばし、元気を届ける。

© 株式会社双葉社