福井県、手続きミスで国補助金3億円もらえず…2018年度の水産施設整備事業、公表せず

 福井県が2018年度に高級魚マハタの稚魚生産施設を小浜市内に整備した事業で、福井県水産課の担当者が国への補助金請求手続きを誤り、約3億円の交付を受けられなかったことが6月30日、複数の関係者への取材で分かった。県は事態を公表せず、県議会にも報告していなかった。

 マハタは「若狭ふぐ」などに並ぶ県のブランド養殖魚。関係者によると、マハタの量産に向け小浜市の県栽培漁業センター内に種苗生産施設を新設する事業で、担当者が補助金に関する事務手続きを誤ったという。補助金相当額を県が負担して施設を設置し、20年度に生産を本格化した。

 国への補助金請求を巡っては、県内で実施した23年度の漁港修繕事業でも同課が手続きを期限までにしていなかったため、約4億6千万円が交付されない可能性が出ていることが明らかになっている。水産庁と協議を続けているが、交付されない場合は補助金相当額を県が負担する。⇒【もっと詳しく】補助金4億6千万円を請求忘れ

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