三菱ケミカル、電線材料メーカー買収 東南アジア事業を強化

 三菱ケミカルは9日、インドネシアで電線被覆などに用いる樹脂材料メーカーを買収すると発表した。8月をめどに、同国タンゲランに本社と工場を置くABCプラスティンド社の全株式を創業者から取得する。成長するASEAN市場で電線や自動車関連分野に向けた事業展開を加速することが狙い。

 プラスティンドは2009年の設立で、従業員数は約60人。電線被覆材料や自動車部品、産業資材などに用いられる樹脂材料であるPVCコンパウンドをインドネシア市場に供給しており、同国の市場で一定の地位を築いている。

 三菱ケミカルの機能性樹脂材料事業はこれまでもM&Aによる積極的な事業展開により世界各地で事業を拡大。海外では欧州・中南米・中国などに拠点を有しているほか、ASEAN地域にはすでにタイに事業拠点がある。

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