平和願い市民ら3000人大行進 「核なき世界」へ決意 長崎

 国連の軍縮週間(24~30日)に合わせ、長崎市内で27日、世界平和を願う市民大行進があり、約3千人が「核なき世界」の実現へ決意を新たにした。
 松山町の平和公園であった出発式で、田上富久長崎市長は「核兵器のない世界を目指す動きが活発になっている。思いを一つにして歩もう」と呼び掛けた。参加者は核廃絶を訴える横断幕を掲げ、同町の爆心地公園までパレード。長崎原爆がさく裂した午前11時2分に犠牲者へ黙とうし、子どもたちが平和の願いを込めて空に風船を放った。
 同市立西泊中3年の本多小春さん(14)が「広島、長崎が体験した原爆の惨禍と、それをもたらした戦争をもう二度と繰り返してはならない。平和のともしびを次世代へ継承していく」と宣言を述べた。
 参加した同市立日見小3年の志田龍我君(8)は取材に「みんなが笑顔でいられる世界になってほしい」と願った。大行進は、市や連合自治会、被爆者団体などの各組織でつくる実行委が毎年実施している。

世界平和を訴えた市民大行進=長崎市、平和公園周辺

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