カルバハル不在の影響か レアルに巣食う“攻撃の問題点”とは

クラシコで完敗を喫したレアルの面々 photo/Getty Images

現地時間28日に行われたリーガ・エスパニョーラ第10節で、バルセロナに1-5で敗れたレアル・マドリード。攻勢を強めた後半の立ち上がりを除き、攻撃に厚みが感じられない時間が目立った同クラブだが、この様子は同試合のスタッツにも表れている。

スポーツデータサイト『whoscored.com』は同試合でレアル・マドリードが放った全15本のシュートを、シュートが放たれた区域ごとに分類。「自軍右サイドから」、「正面から」、「自軍左サイドから」の3つに分けたところ、右サイドから放たれたシュートは0本、正面から放たれたものは9本、左サイドからのものは6本だった。

また、同サイトは各選手のクロス供給数も算出。同試合で右サイドバックを務めたナチョ(後半よりCB)、及び右ウイングFWに配置されたガレス・ベイルのクロス数はそれぞれ1本ずつ。左ウイングFWのイスコが4本、左サイドバックのマルセロが3本のクロスを放ったことを踏まえると、いかに右サイドの攻撃が停滞し、左サイド偏重の攻めになっていたかが窺える。

今季のリーグ戦で既に4敗を喫しているレアル・マドリードだが、この4つは全て右サイドバックのレギュラーであるダニエル・カルバハルが欠場した試合。そればかりか、同クラブは同選手が欠場した今季のリーグ戦5試合で、一度も複数得点を記録できていない。積極果敢なオーバーラップで右サイドを駆け上がり、クロスだけでなくシュートも選択できる同選手の不在が、同クラブの攻撃の停滞に繋がっていることは明らかだ。

先述の通りバルセロナ戦の前半はナチョが右サイドバックを務めたものの、カルバハルと比べオーバーラップの回数やドリブルの推進力に見劣り。右サイドで孤立するベイルをサポートすることができなかった。カルバハルの復帰時期が未定の今、同じポジションでプレイ可能なルーカス・バスケス、及び今夏に同クラブに加わったアルバロ・オドリオソラがハイパフォーマンスを披露し、右サイドの攻撃を活性化できるかに注目が集まる。

© 株式会社FACTORIES