【平成の長崎】新「島原市」、新「松浦市」年明け船出 平成18(2006)年

 島原市に旧南高有明町が編入合併した新「島原市」と、旧松浦市と旧北松福島、鷹島両町が対等合併した新「松浦市」が1月1日、新年のスタートに合わせて発足した。両新市では合併記念式典があり、新たな一歩を祝った。県内の自治体はこれで、12市21町となった。新「島原市」は面積約83平方㌔㍍、人口は約5万人。新「松浦市」は面積約130平方㌔㍍、人口は約27000人。新「島原市」は県内最小面積の市、新「松浦市」は県内最少人口の市となる。
 新「島原市」では島原市役所本庁舎前で1日午前11時から合併式典があり、吉岡島原市長や木下旧有明町長、市幹部や市議、地元各界の関係者ら約100人が出席。吉岡市長は「地域の素晴らしい自然や先人が築いた伝統文化などの特性を生かしながら、市民参加による新市の一体的発展を目指す」とあいさつした。
 吉岡市長や木下旧有明町長らがくす玉を割った後、合併記念碑を除幕。島原市内と旧有明町内の酒造会社2社の酒だるも割られ、市民の融和と協調を願い、両方の酒を大きな杯に注ぎ”ブレンド”し全員で乾杯。万歳三唱で式を締めくくった。
 新「松浦市」では、松浦市役所本庁前で1日午前9時半から開市式があり、吉山康幸市長職務執行者や志水旧福島町長、宮本旧鷹島町長、市職員ら約350人が出席。
 吉山市長職務執行者は「合併協議で作成した新市建設計画に基づき、自然を生かしたまちづくりを進め、雇用や経済などの発展も目指したい。明日を担う子どもたちのためにも、合併してよかったと思われる新市になろう」とあいさつ。前首長らが「松浦市庁」と書かれた石碑を除幕。市役所前でテープカットがあった。
 また、辞令交付式や初めての教育委員会、選挙管理委員会も開かれ、教育長に宮本勝行氏、選挙管理委員長に田中守氏をそれぞれ選んだ。(平成18年1月3日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

くす玉を割り、新市誕生を祝う吉岡市長(右から2人目)ら=島原市役所

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