北信越代表は長野の「つけものケークサレ」 「こんなのあるんだ!大賞」ブロック予選始まる

 ケークサレ。ケークはお菓子、サレは塩。本場フランスでは野菜や肉、チーズなどを焼き込んで作られるという甘くないケーキ。北信越代表に選ばれた「つけものケークサレ」(信濃毎日新聞社推薦)は長野の漬物と米粉を使ったおしゃれな一品。見た目は完全にパウンドケーキだが、口に入れた瞬間、「あれ、甘くない」。だが、しばらくすると漬物のうまみと青唐辛子の辛みが口に広がり、ついもう一口と手が伸びる。1位にふさわしい味わいだ。

つけものケークサレ

 長野県千曲市で地元野菜を使った漬物を作る「木の花屋」の専務、宮城恵美子さん(59)は醸造学を学んだ経験を持ち、ワインとチーズが大好き。ケークサレは、長野県木島平産コシヒカリを使って米粉のパンやケーキを製造する「農村木島平」と共同で開発された。

 商品化されたのは、信濃町と中野市で栽培される肉厚の青唐辛子、「ぼたんこしょう」の佃煮と福神漬けの2種類。「ワインのおつまみにおいしい」と好評で、リピーターも多い。「まさかと思う組み合わせかもしれないが、科学的にも発酵食品同士の相性はぴったり」と、「つけものケークサレ」と白ワインのコラボをおすすめする。

 漬物と米粉とフランス料理という意外な組み合わせが生んだマリアージュと、低グルテンで安心して食べられることが魅力だ。「漬物の食感が絶妙」、「信州ワインに合わせたい味わい」と評価され見事代表の座を射止めた。11月19日の全国大会に進み、全国各ブロックの代表商品と大賞を争う。

 信濃毎日新聞社広告部の戸田穣さん(36)は「2店舗がそれぞれの強みを生かして作ったことが魅力。今までにない味を全国大会でもアピールしたい」と意気込んだ。

 (共同通信新潟支局 森あゆ子)

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 全国の新聞社でつくるインターネット通販サイト「47CLUB」参加社が推薦する各地の特産品を選ぶ「こんなのあるんだ!大賞2019」のブロック予選が21日の北信越ブロックを皮切りに始まった。9月にかけて全国6ブロックで予選を行い代表を選出。11月19日、東京で行われる全国大会で大賞を決定する。

 各ブロック予選の日程は次の通り。
▽29日北海道・東北▽30日東海・近畿、中国・四国▽9月2日関東▽4日九州・沖縄

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