新幹線長崎ルート 佐賀への働き掛け再開へ 3月までに嬉野と武雄で大会 長崎新幹線建設推進実行委

フル規格推進に向けて意見交換する議員や経済関係者ら=長崎県庁

 九州新幹線長崎ルートの全線フル規格を目指す長崎県の議員連盟や長崎、佐賀の経済団体など14団体でつくる「長崎新幹線建設推進実行委員会」(会長・八江利春県議)は19日、長崎県庁で会合を開き、自粛している佐賀県側への働き掛けを再開することを確認した。
 同ルートで未着工の新鳥栖-武雄温泉を巡り、与党検討委員会は8月、フル規格での整備が適当との基本方針をまとめたが、佐賀県の山口祥義知事はフル規格での整備に反発している。
 会合では、同ルート建設促進議員連盟が「佐賀県を刺激しないよう推移を見守ってきた」と報告。年明けに佐賀側の議員と意見交換したいと述べた。
 一方、佐賀県嬉野市の商工観光関係者らでつくる団体は、新幹線と特急を乗り継ぐ「リレー方式」の長期化を懸念。2022年度の暫定開業に向けて機運を高める大会を、来年3月までに嬉野市と武雄市でそれぞれ開くことを報告した。
 八江会長は「佐賀県に配慮して活動ができず反省している。じっとしていても先に進まない」と述べ、各団体にフル規格推進へ向けた活動を呼び掛けた。

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