コロナ影響 1次産業も 関係者、現状訴え 対馬市経済対策会議

新型コロナウイルスの影響などについて話し合った対策会議=対馬市交流センター

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、対馬市は30日、市内で初めての緊急経済対策会議を開いた。観光業や1次産業に影響が出ている現状を参加者が訴えた。
 会議は冒頭を除き、非公開。市商工会や対馬観光物産協会、JA対馬や市漁協組合長会など19団体計38人が参加した。市などによると、福岡-対馬航路などがある九州郵船の3月の搭乗率が全体で前年同期比4割減となっていることや、市内の宿泊施設でもキャンセルが相次ぎ、客室稼働率は3、4月が同7割減となる見通しであることが報告された。
 1次産業も、臨時休校に伴う給食の中止で、農林水産物が供給過多の状況。県や市には、空路や海路での来島者への消毒協力要請など、水際対策の徹底を求める声が上がったという。
 取材に、市漁協組合長会の國分利雄副会長は「宴会の自粛ムードで、高級魚を中心に値崩れが起きている。養殖マグロも、多額の餌代がかかって大変との声が出ている。国に燃油代も含めた補助をお願いしたい」と話した。
 比田勝尚喜市長は「人口減少に拍車がかからないよう、観光面併せて対応策を研究していきたい」と述べた。

© 株式会社長崎新聞社