高校生1万人署名活動 5カ月ぶりに再開 感染対策徹底

活動開始前、消毒の徹底など段取りを確認する高校生1万人署名活動実行委のメンバー=長崎市大黒町、JR長崎駅前高架広場

 高校生1万人署名活動実行委員会は5日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い中断していた、街頭での署名活動を5カ月ぶりに再開した。メンバーは、マスクやフェースガード、ゴム手袋を着用するなど感染防止対策を徹底した上で取り組んだ。今後状況を見ながら8月まで毎週活動する。
 核兵器廃絶を求める署名は例年、高校生平和大使が8月にスイス・ジュネーブの国連欧州本部に届けている。しかし、今年は新型コロナの影響もあり実現は不透明な状況。遅れていた第23代平和大使の選考は今月中にも決定される見通し。
 署名活動は2月9日以来。JR長崎駅前高架広場で取り組み、県内の高校生約30人が集まった。開始前には、全員がマスクとゴム手袋を着用し、マイクで署名を呼び掛ける人はフェースガートを着ける対策を確認。使用するペンも消毒しながら署名を集めた。
 第22代高校生平和大使で、鎮西学院高3年の内山洸士郎さん(17)は「活動できないもどかしさがあった。どうしても相手と近くなるので、十分な対策をした上で大切に一筆一筆を集めていきたい」と語った。
 その後、市内で開いた学習会では被爆者の山川剛さん(83)が講師を務めた。山川さんは「コロナで暮らし方も変えざるを得ない状況。今後の活動をどう維持していくかが大切で、もっとできることはないか考えてほしい」と呼び掛けた。

© 株式会社長崎新聞社