気象庁は10日(金)、エルニーニョ監視速報を発表した。
一部にラニーニャ現象時の特徴も見られるが、エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない、平常の状態となっている。
今後、秋にかけてラニーニャ現象が発生する可能性はあるが、エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない、平常の状態が続く可能性の方がより高くなっている。
6月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差はー0.8℃ で、基準値より低い値だった。
エルニーニョ予測モデルによると、エルニーニョ監視海域の海面水温が秋にかけて基準値に近い値か、基準値より低い値で推移すると予測している。以上のことから、今後秋にかけてラニーニャ現象が発生する可能性はあるものの、エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常の状態が続く可能性の方がより高い。
エルニーニョ/ラニーニャ現象とは
エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象のこと。逆に、同じ海域で海面水温が、平年より低い状態が続く現象はラニーニャ現象と呼ばれる。ひとたびエルニーニョ現象やラニーニャ現象が発生すると、日本を含め世界中で異常な天候が起こると考えられている。