2012年・北信越 ソフト男子県勢連覇 佐世保西V レスリング団体は島原が2年連続3位 【連載】夏跡 県勢のインハイ20年・13

ソフトボール男子決勝、タイブレーク9回を15奪三振で完封した佐世保西のエース吉田=富山市、岩瀬スポーツ公園ソフトボール広場

 計48の団体、個人で8強以上を勝ち取った。メダル数は過去2年間と同じ15(金1、銀6、銅8)だったが、8強以上は一昨年の41、昨年の35から大幅に増加。2年後に控える長崎国体に向けた強化の成果が表れたと言える結果だった。
 県勢唯一の金メダルを獲得したのは、ソフトボール男子の佐世保西。前年の北東北インターハイを制した大村工に続いて“県勢連覇”を飾った。
 佐世保西は春の全国選抜大会王者の大村工を県高総体決勝で破って出場権をつかむと、周囲の期待、重圧を力に変え、県のレベルの高さを見せつけた。決勝は2年生エースの吉田尚央が延長9回を完封。主将の冨士眞胡人がサヨナラ打を放った。秋の岐阜国体は両校の精鋭を主体に“県勢全国3冠”を成し遂げた。
 団体はアーチェリー男子の大村工、セーリング女子の長崎工が銀メダル、ハンドボール男子の瓊浦、レスリングの島原が銅メダルを手にした。島原は2年連続の3位。松坂誠應、佐藤聖翔、内田匠の重量級3年生トリオを軸に、四国や東北王者を連破した。
 ハンドボール女子の佐世保西は前評判こそ高くなかったが、インターハイ初勝利から一気に8強まで駆け上がった。初戦から接戦を制し続けて、戦うたびに自信を深め、勢いに乗っていった。
 自転車4000メートル団体追い抜きの鹿町工は創部6年目で過去最高の3位入賞。3位決定戦は6月の九州大会で14秒の大差をつけられた祐誠(福岡)に、0.1秒差で競り勝った。各競技の選手たちが、大会を通して成長するという高校スポーツの醍醐味(だいごみ)を見せてくれた。

2年連続で団体3位入賞したレスリングの島原=新潟市、鳥屋野総合体育館

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