「本社並みの規模感目指す」 電溶工業社長 中村章男氏 大村に溶接ロボットの設計・開発拠点

長崎テクニカルセンターの今後などを語る中村社長=大村市役所

 電溶工業(山梨県)が、自動車メーカー向けスポット溶接ロボットの設計、開発を担う「長崎テクニカルセンター」を、長崎県大村市のアルカディア大村に開設した。中村章男社長(57)に話を聞いた。

 -長崎進出の決め手は。
 事業継続計画の観点から、現在本社だけで持っている設計データをバックアップできる拠点をつくろうと考えていた。複数の候補地があった中で、長崎は地震に強く、人材確保などの面でもメリットが大きいと判断した。

 -どのような人材を求めているか。
 物作りが好きな人。長崎テクニカルセンターは8日から3人体制でのスタートとなるが、来年4月には県内の工業高校などから採用した4人が入社する。当初は2人の予定だったが、早く人材を育てて次のステップに進もうと思い切って採用を決めた。県内は地元に残りたいという若い人材の受け皿が少ないと聞いているため、少しでもその一助になれば。

 -同センターの今後のビジョンは。
 設計だけでなく物作りもやっていきたい。長崎は山梨の本社と中国にある工場の中間地点に当たる。それぞれの工場から部品を持ってきて長崎で組み立てることを考えており、今後5~10年くらいである程度の形にしたい。さらに地場のメーカーの力も借りながら、将来的には本社工場と同じくらいの規模感でやれたらと思う。そうなるとさらに多くの雇用が必要となるだろう。


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