BSL4中核の感染症研究拠点構想 長崎大 文科省ロードマップに採択

 長崎大は12日の定例会見で、長崎市の坂本キャンパスに建設中の感染症研究施設「バイオセーフティーレベル(BSL)4」施設を中核とした感染症研究拠点構想が、文部科学省の作業部会が策定した、学術研究の大型プロジェクトの優先度を示すロードマップ(行程表)に採択されたと発表した。「国による予算措置が期待される」としている。
 全国から74計画が申請され、15計画を9月24日付で採択。長崎大の計画は「研究・人材育成を目的とするBSL4施設を設置し、一種病原体などに関する世界トップレベルの感染症研究拠点形成と人材の育成により、世界の安全・安心の確保に資する」とした。
 経費は10年間で総額167億8200万円。内訳として施設・整備費85億4千万円、人件費18億7200万円、運営費63億7千万円を見込む。
 長崎大は「運営経費の確保が長期にわたり確実に担保されるよう引き続き努める」とし、同省の「大規模学術フロンティア促進事業」の採択を目指す。
 ロードマップの正式名称は「学術研究の大型プロジェクトの推進に関する基本構想ロードマップの策定(ロードマップ2020)」で、文部科学省の科学技術・学術審議会内に設けた学術研究の大型プロジェクトに関する作業部会が策定する。


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