長崎県内23人感染 最多並ぶ 累計400人 西海の病院で患者3人

新型コロナウイルス感染者の入院状況(19日午後7時現在)

 県と長崎、佐世保両市は20日、新たに23人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。このうち3人は西海市にある民間病院の入院患者。佐世保市では小、中学校の関係者が感染し、4校が21日から臨時休校する。同市議1人の感染も判明。県内の1日当たりの発表数では最多だった8月2日に並び、感染者総数は400人に達した。
 西海市の3人は、いずれも「長崎セント・ノーヴァ病院」(同市西彼町)に入院していた90代、80代、70代の男性。発熱の症状があり、19日に感染症指定医療機関などに転院し、PCRまたはLAMP法による検査で感染を確認した。同病院は20日、自ら施設名をホームページで公表した。
 同病院によると、発熱した入院患者3人と職員4人に院内で抗原検査を実施し全員に陽性反応が出たため、県西彼保健所に連絡した。職員4人はPCR検査の結果待ち。感染者がいた病棟を中心に消毒した。
 同病院は入院患者約100人と職員約170人の名簿を同保健所に提出した。内科など7診療科があり、外来と通所リハビリは21日から約2週間休止。訪問診療・看護・リハビリや居宅介護支援は電話で個別相談に応じる。
 佐世保市は過去最多の7人。うち4人が市立小、中学校4校それぞれの関係者。市教委はいずれの学校も24日まで臨時休校にすると決めた。ほかの市内感染者は北野正徳市議(61)と50代女性会社員、70代男性会社役員。佐世保市議の感染は初めて。症状や行動歴は調査中。
 長崎市は過去最多だった9日と同じ12人。うち10人がせきや倦怠(けんたい)感、味覚・嗅覚異常などを訴えている。7人は県外移動歴がない(1人は非公表)。これまで利用者3人が感染した同市弥生町の介護施設は、他の利用者と全職員が陰性だったが、追加で別の利用者3人を検査し、4人目の感染が分かった。
 残る1人は西彼時津町の女性。16日の検査で陰性だったが、町内の女性感染者の濃厚接触者としての再検査で感染が判明した。
 また長崎市教委は、感染者が出て18日に臨時休校した市立小学校1校と市立中学校1校について、検査対象者全員が陰性だったため21日から再開する。


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