わがまち回顧2020 西海支局 コロナ禍 物産振興成果

西海市発祥の「原口みかん」を求める車が列をなしたドライブスルー販売=長崎市元船町(一部を加工)

 コロナ禍で人の移動が鈍化した1年。長崎県西海市が「ぎゅぎゅっと!西海」のフレーズを掲げ2018年度から始めた物産振興事業は制約を受けながらも一定の成果があった。
 市民が直売所や生産者など、指定店で購入した地元産品を市外に届ける送料を市が負担する「西海ふるさと便」は4月下旬にスタート。市によると県内初の事業で、帰省できない親族への贈答などに活用された。利用は1万4千件を超え、地元消費の下支えにつながった。
 ふるさと納税はコロナ禍の「巣ごもり傾向」に加え、業務委託した民間業者のプロモーションが奏功。本年度の額は18年度の6700万円から約6倍の4億円を超える見通し。肉類や紳士服、高級魚「クエ」などが人気で、市は特産品の知名度向上に期待している。
 物産展は10月から再開。今月は長崎市でドライブスルーのミカン即売会を開き、2日間で3.5トンを売った。コロナ禍で近場への旅行が見直されてきており、長崎、佐世保に隣接する立地を生かした取り組みも進める。
 主なニュースは▽夏の甲子園予選の代替大会で大崎が優勝。秋の九州大会も制し来春の選抜出場を確実に▽国の文化審議会が西海橋を重要文化財に答申。戦後に架けられた橋梁で初めて▽台風10号の影響で停電、断水相次ぐ。


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