コロナ禍「初弾き」あでやかに 長崎検番 新春の舞

初弾きであでやかに踊りや唄などを披露する芸妓衆=長崎市丸山町、長崎検番

 長崎市丸山町の長崎検番で4日、芸妓衆(げいこし)の稽古始めに当たる新春恒例の「初弾き」があった。例年はひいき筋などが詰め掛けるが、今年は新型コロナウイルス感染防止のため無観客で実施。静かな客席を前に、芸妓衆が華やかな踊りや三味線、唄を披露した。
 昨年4月にデビューした喜久奈さん(19)ら12人が登場。日本髪に正月用の稲穂のかんざしを挿し、正装の紋付きの裾曳(すそび)き姿で「君が代松竹梅」など3曲をあでやかに舞い、新春の喜びを表現した。
 この日は得意先の料亭へのあいさつ回りも自粛。喜久奈さんは「無観客での初弾きも一つの話題になる。次に生かしたい」と前を向き、新年の抱負を「当たり前のことができるよう、自分の行動に責任を持つ」と晴れやかに語った。

 


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