菅野メジャー球団と契約合意に至らず 巨人残留が決定

ポスティング制度を利用してメジャーリーグ移籍を目指していた菅野智之(巨人)は、日本時間1月8日午前7時にメジャーリーグ球団との交渉期限を迎えたが、契約合意には至らず巨人残留が決定した。巨人は菅野に対して1年ごとにオプトアウト(契約破棄)できる条項が盛り込まれた4年契約をオファーしていることが報じられており、菅野は1年後のオフに再びメジャーリーグ移籍を試みることになりそうだ。

菅野には複数のチームが興味を示していたものの、菅野の希望に合うオファーを提示するチームは現れなかった。一時はメッツが最有力候補に挙げられていたものの、希望する価格帯で獲得できないことが判明すると早々に撤退。インディアンスからのカルロス・カラスコ獲得にシフトした。レッドソックスは菅野よりジェイク・オドリッジ獲得を優先。ブルージェイズとパドレスは菅野獲得に向けて動いていたようだが、菅野の希望する条件には届かなかった。

今オフのフリーエージェント市場は、昨季サイ・ヤング賞に輝いたトレバー・バウアー以外にエース級の先発投手がおらず、菅野について「バウアーに次ぐレベルの投手」と評価する声もあった。しかし、バウアーのほか、オドリッジ、田中将大、ジェームス・パクストン、コリー・クルーバー、ホゼ・キンターナなど多くの選択肢が市場に残っているなか、メジャーでの実績が全くない菅野に大金を投じるのはリスキーだと判断されたのだろう。

また、31歳という菅野の年齢も各球団から大型契約を敬遠される原因になったとみられる。近年のメジャーリーグはよほどの好選手でない限り、30歳を過ぎた選手との大型契約を回避する傾向があるからだ。1年後のオフには年齢をさらに1つ重ねた状態で市場に出ることになるため、今オフ以上のオファーを得られる保証はない。「年齢的に(メジャーリーグ移籍は)今オフが最後のチャンス」という声も出ていたくらいだ。1年後のオフ、菅野のもとにはどんなオファーが届くことになるのだろうか。

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